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ボトックスの歴史

ボトックスの歴史

ボトックスの開発と普及は歴史としてそれほど古いものではありません。

ボトックスはボツリヌス菌から抽出された毒素を使用します。
ボトックスに使われるボツリヌス菌はボツリヌス菌食中毒の原因となり、極めて毒性が強いことが知られています。
ボトックスの開発は元々、第二次世界大戦時初期に細菌兵器として本格的な開発研究が始まりました。
湾岸戦争時代にイラクが兵器として保有していたのをはじめ、テロリストに保有されやすいなどの問題があります。
しかしながら、オウム真理教が実験に失敗したことなど、実際に兵器として使うのは難しいようです。

医療用としてボトックス治療の研究が進められ始めるのは1960年代に入ってからです。
ボトックス治療は眼科医が初めてで、1977年に米国で斜視の治療に臨床応用されています。

その後、ボトックスは異常な筋運動や筋収縮が原因となる様々な症状に対する治療に用いられるようになりました。
1989年には米国食品医薬品局(FDA)がボトックスを承認しました。
これにより、ボトックスは臨床薬として世界71カ国以上で広く用いられるようになります。

日本のボトックス普及の歴史はさらに浅く、1996年に眼瞼痙攣に対してボトックスが使われたのが始めのようです。
2000年になると片側顔面痙攣、2001年には痙性斜頸にボトックスの「効能」が厚生労働省の承認を受けています。

現在ではボトックスは眼科医や神経内科医には比較的馴染みのある治療薬となっています。

しかし、ボトックスはその専門科以外の医者や世間一般にはあまり認知されていませんでした。
アメリカではボトックスが顔面のシワ治療、多汗症の治療に対して有効であると言われていました
その後、FDAはボトックスを前述した目の疾患に加えて2002年4月に顔面のシワ治療、2004年7月には多汗症の治療に対しても承認しました。
それ以来、ボトックスに対するメディアの注目も集まり、またボトックスを主に美容目的で使用する場面も多くなってボトックスの広告もされるようになり、広く認知されるようになりました。
ボトックスは現在では美容外科領域での需要が非常に高まっています。

しかし、ボトックスは現在でも日本ではシワ・多汗症の治療は保険適応外です。
ボトックス治療を形成外科医や美容外科医は必要な量のボトックスを個人で輸入し、医師の責任の下でボトックス治療を行っているのが現状です。



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