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ボトックス注射とは

ボトックス注射とは何でしょうか。 話題のボトックス注射について。

ボトックス注射とは

ボトックス注射は一般的なしわ治療として美容クリニックで行われています。

ボトックス注射の成分は食中毒の原因菌で知られるボツリヌス菌毒素から抽出したもので、しわが気になる部分にボトックスを注射するというしわ治療です。

ボトックス注射で注入されるボツリヌス菌毒素には筋肉の動きを抑制する効果があり、目じりの笑いしわ・眉間のしわ・額の横しわ等「表情しわ」の原因となる「表情筋の動き・緊張」を抑制することで、しわの改善を図ります。

ボトックス注射は全てのしわに有効なわけではなくその効果は、顔の「表情筋の影響」によってできる表情しわに限られます。

表情しわ以外のしわを改善するためには、ヒアルロン酸を注入するなどして肌の中から押し上げる必要があります。
美容整形外科におけるボトックス治療相談の際には、ヒアルロン酸注入治療を一緒に勧められる事が多くなっています。

ボトックス注射はとは、ボツリヌス菌由来の神経毒素複合体のうちから、A型という血清型毒素だけを精製して取り出した製剤を使った注射で、筋肉(表情筋)を弛緩させ、しわを作れなくする治療です。
ボトックス注入によって、筋肉の収縮時に産生される神経伝達物質アセチルコリンという物質の放出を止め、筋肉の動きを抑制します。
つまりしわを作る動きそのものを止めるため、しわ治療に非常に有効なのです。
ボトックス注射は後4ヶ月以上たつと、新たにアセチルコリンの放出が始まるため、基本的に4ヶ月から6ヶ月に1度、ボトックス注入を続けることが必要となります。
ボトックス注射は一般的に、2度目以降は初回よりも効果が持続します。

ボトックスは2002年に、アメリカの食品医薬品局で、しわ治療薬として正式に認可されました。
ボトックスとは1989年にFDA(米国食品医薬品局)で承認された人体に無害なタンパク質の一種です。
しわを目立たなくしたり、新しいしわをできにくくする最先端医学で、アメリカはもとよりヨーロッパでも広く使われている治療薬です。
ボトックス注射は美容外科業界でも手術なしに簡単・安全にしわの無い顔にできるフェイスリフトの1つとして話題を呼んでいます。

ボトックスのしくみ

トックスの原理はボツリヌス菌という細菌が作る毒素です。
ボトックスに使われるこの細菌は世界中の土壌、海、沼にも広く分布していて、空気のない環境で育つ細菌です。
ボトックスに使われるボツリヌス菌は、空気がないところで繁殖します。

まず、始めにボトックスに使われるボツリヌス菌の危ない一面をお話しましょう。

ボトックスに使われるボツリヌス菌は、ボツリヌス食中毒を引き起こします。
ボツリヌスの語源はラテン語のbotulus(腸詰め、ソーセージ)で、食中毒が由来の名前です。
缶詰のほか、消毒が不十分なびん詰、真空パック食品などでも増殖し、強い毒素を作ります。
ボツリヌス食中毒は自家製の海産物などの保存食品や海外からの海産物の真空パックのみやげ品などで発生します。
発症例としては魚のくん製、酢漬け、塩漬け、キャビア、ソフトチーズなどが報告されています。
8~36時間後に吐き気、嘔吐、脱力感、倦怠感、めまいなどに引き続き、ものが二重に見えたり、言葉が出なくなったりなどし、重症例では生命の危険が生じます。

どうですか?
これがボトックスに使われるボツリヌス菌の危ない一面です。

しかし、医療行為で用いるボトックスのボツリヌス菌毒素は、ごく少量のものをコントロールされた状況で医師が使用しますから、きわめて安全性が高いものです。
ボトックスに使われる医療用のボツリヌス菌は、アメリカではFDAが認可した製品しか使用が許可されていません。
ですから、ボトックス治療を受け方は安心してもよいのです。

日本ではまだ美容医療士によるボトックスのボツリヌス菌毒素の使用は、厚生労働省より正式には認められていません。
現在使用されているのは主に米国のボトックスでも使われてる「A型ボツリヌス菌毒素」で、これは本来、美容用のボトックスではなく、眼科でまぶたを開閉する筋肉(眼輪筋)がぴくぴくしてしまう眼瞼痙攣の治療に使用します。
ボトックスのA型ボツリヌス菌毒素は医師が薬監証明(医師による治療のため個人使用であることを明確にするためのもの)を税関に提供し、自分の患者にのみ使用するものを限定して輸入しているのです。
ボトックスのA型ボツリヌス菌毒素はまもなく日本でも認可される見通しです。

ボトックスのボツリヌス菌は、A、B、C-α、C-β、D、E、F、Gと、タイプの異なる8種類に分けられます。
ここではボトックス毒素と呼ぶことにします。

ボトックスのボツリヌス菌が作り出す毒素は神経細胞内で作用します。
ボトックス毒素にAからGまで異なるタイプがあるのは、それぞれのタイプがブロックするタンパク質の種類が異なるためです。
まず、A型ボツリヌス菌のボトックス毒素は、神経筋の末端部分で伝達物質を送ることができなくする作用があります。
ボトックス治療では、まず細い針でボトックス毒素を治療部位に注射します。
すると、ボトックス毒素が細胞内のタンパク質に作用して、神経伝達物質のアセチルコリンという物質が外に出ることができなくなります。
アセチルコリンがないと神経から筋肉ヘシグナルが伝わらず、筋肉が収縮できなくなる状態になります。

こうした効果が出るのに24~48時間かかり、その後2~3週間で効果のピークがおとずれます。
ボトックス毒素でブロックされた神経末端は一度消滅しますが、4カ月から6カ月経つと、また新しいボトックス毒素でブロックされた神経末端が、筋肉へ向かって違うところから出てきます。
これをボトックス毒素のスプラウトといいます。

そのため、ボトックス毒素の効果は4カ月から、長くて6カ月程度で徐々に治療効果が薄れてくるのです。

ボトックスに使われる製品には、アメリカでは、A型毒素の「ボトックス」のほか、B型毒素の「マイオブロック」も別の会社から発売されています。
アメリカ以外のボトックスでは、イギリスの「ディスポート」という製品があります。
現在アメリカFDAに認可申請中です。

それ以外の国で作られたボトックス用のボツリヌス菌毒素もあるようですが、FDAの認可を受けたものではありません。

ボトックスの完璧な治療例?

ボトックス治療を施してどこまで美しくなれるでしょうか。

アメリカの形成外科医の間では、ニコール・キッドマンのような顔をボトックス治療を完壁に行った場合によく見かける顔として引用する場合があります。

ボトックス治療を完壁に行った場合とは、眉毛の外3分の1がきりっと上がります。
眉間のしわがなく、どことなく眉間のスペースが開いています。
からすの足跡もまったくなく、口で笑ってもあまり笑っているようには見えません。
笑っていなくても、口の角はやや上方へ上がります。

顔中にボトックス治療をするニコール・キッドマンのような状態に近づくということです。

ボトックスをニコール・キッドマンが使用しているか定かではありません。

あくまでも噂ですが、そのほかにも海外の雑誌にボトックス治療の前後としてデミ・ムーア、アンジェリーナ・ジョリー、ブラッド・ピッド、オプラ・ウィンフリーなどの写真が掲載されていました。

ボトックスを韓国の大統領やアメリカの大統領が使用していたのも有名な話になっていますね。
セレブや著名人の間でもボトックスは既に一般的な美容術になっている印象を受けます。

ボトックスの歴史

ボトックスの歴史

ボトックスの開発と普及は歴史としてそれほど古いものではありません。

ボトックスはボツリヌス菌から抽出された毒素を使用します。
ボトックスに使われるボツリヌス菌はボツリヌス菌食中毒の原因となり、極めて毒性が強いことが知られています。
ボトックスの開発は元々、第二次世界大戦時初期に細菌兵器として本格的な開発研究が始まりました。
湾岸戦争時代にイラクが兵器として保有していたのをはじめ、テロリストに保有されやすいなどの問題があります。
しかしながら、オウム真理教が実験に失敗したことなど、実際に兵器として使うのは難しいようです。

医療用としてボトックス治療の研究が進められ始めるのは1960年代に入ってからです。
ボトックス治療は眼科医が初めてで、1977年に米国で斜視の治療に臨床応用されています。

その後、ボトックスは異常な筋運動や筋収縮が原因となる様々な症状に対する治療に用いられるようになりました。
1989年には米国食品医薬品局(FDA)がボトックスを承認しました。
これにより、ボトックスは臨床薬として世界71カ国以上で広く用いられるようになります。

日本のボトックス普及の歴史はさらに浅く、1996年に眼瞼痙攣に対してボトックスが使われたのが始めのようです。
2000年になると片側顔面痙攣、2001年には痙性斜頸にボトックスの「効能」が厚生労働省の承認を受けています。

現在ではボトックスは眼科医や神経内科医には比較的馴染みのある治療薬となっています。

しかし、ボトックスはその専門科以外の医者や世間一般にはあまり認知されていませんでした。
アメリカではボトックスが顔面のシワ治療、多汗症の治療に対して有効であると言われていました
その後、FDAはボトックスを前述した目の疾患に加えて2002年4月に顔面のシワ治療、2004年7月には多汗症の治療に対しても承認しました。
それ以来、ボトックスに対するメディアの注目も集まり、またボトックスを主に美容目的で使用する場面も多くなってボトックスの広告もされるようになり、広く認知されるようになりました。
ボトックスは現在では美容外科領域での需要が非常に高まっています。

しかし、ボトックスは現在でも日本ではシワ・多汗症の治療は保険適応外です。
ボトックス治療を形成外科医や美容外科医は必要な量のボトックスを個人で輸入し、医師の責任の下でボトックス治療を行っているのが現状です。

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